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教育班

地域レジリエンス力の向上を目指す防災ワクチン教材®︎の開発

 これまでの防災教育は、災害発生時を具体的に想定した避難訓練や、居住する地域のハザードマップを作成するなどの予防・減災に着目したものが主流です。災害の激甚化が現実となっている現在、机上教育を中心とした防災学習ではその効果は限定的です。そのため、より効果的に災害対応力の向上につながる教育手法の開発が急務です。私たちの研究グループでは災害の被害を減らすことのみならず、回復を早期に行うことの重要性にも着目し、自然災害に対する地域コミュニティの回復力を高めるための取り組みを行っています。

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防災ワクチン®︎教材による防災教育

防災ワクチン教材®︎は具体的には水害を注目し、電気設備が水害時に受ける被害を再現する電気ブレーカー実験キットの作製によって通電火災のメカニズムやその予防法並びに電気の復旧方法を学習できるものとしました。災害が発生したときに生じる現象を実際に触れて体感する刺激を与えることで、どんな行動を取ればよいかをより現実的に考える力を養い、自分達の持つ災害対応力(免疫力に相当)を向上させる概念になります。防災ワクチン®︎教材はブレーカー実験キットの他に、液状化実験と河川決壊による天然ダム実験を用いた2種類の実験キットも構成されています。また、長岡市の補助金をいただき、産学官連携でより安全で分かりやすいキットの作成ができました。さらに、本電気ブレーカーキットに関する実験は内閣府防災チャレンジプランに採択され、防災教育特別賞を受賞しました。今後はこれらの教材を有効活用し、広く「防災ワクチン®」による教育効果を広げたいと思います。これらの教育を持続的、かつ広範囲に実施できるよう、ブレーカー実験キット並びにその学習指導案を教材化する活動を計画しています

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